船上からのドローン

Mavic Prpでピースボートを撮影

今回縁あってピースボートに乗船することとなり
船上からドローンで空撮してきました。

優雅に進む客船が大海原を進む姿は想像をはるかに超えて美しく
今まで数多く空撮してきた中でも1番のものが撮れたと思います。

ありがたいことにyoutubeFACEBOOKをみて色々な方から嬉しいコメントやメッセージをいただきました。

 

その中に

「私もドローンを持ってピースボートで世界一周しようと思ってます」

という内容のものがいくつかありましたので今回はピースボートでのドローン撮影について書いてみたいと思います。

 

船上からのドローン飛行の許可

まずはじめにお伝えしなければいけないのは船上からのドローン飛行について。

これは結論からいうと

原則的に禁止です。

 

現在、船業界ではドローンを持ち込んで、様々なトラブルが発生しているので
某超大手船会社では、トラブルを防ぐためにドローン持ち込みは完全禁止を取っているとのこと。

と言うのも。

以前スエズ運河でドローンを飛ばした船会社があったらしく
その時にエジプト軍に拘留されたことがニュースになったとのこと。

ちなみにそれはピースボートではありません。笑

 

 

今回、私はピースボートスタッフとして乗ったわけではありませんが
【ピースボート事務局公認の撮影ドローン業者】として乗船しました。

その他の方は禁止されていますので、ドローンを持ち込みたい方はまずはピースボートへお問い合わせください。

ちなみに以前にドローンを船上から飛行させた方がいて
その場で船航行の安全上の理由からすぐ中止させられたとのこと。

私は乗船前に、事前の打ち合わせをおこなって、安全を確保した上で正式に業者として乗船しました。

※業者というと「それ」っぽいけどタダの趣味ですし普通にお金払ってみなさんと同じ様に乗りました。

 

 

海上での撮影は原則不可?~領海と公海~

ここからはピースボートに限らず海上での撮影について説明します。

 

海には領海公海があります。

ざっくりいうと「陸に近い海」「遠洋」です。

 

領海

領海というのは陸から22キロ以内。

なので国に近付いた時はその国が定めるドローンの法律や取り決めに従うことになります。

また港はその国の軍港と隣接しているケースもあります。
その場合、撮影をしてしまうとその国の軍隊がお出ましになる事があります。汗

簡単に捕まるのでやめた方がいいです。切実に。

 

公海(領海外)

どこかの国に属していない洋上では船長の許可が必要です。

 

というのも。

ドローンに限らず船のすべての最高決定権は船長にあります。

そもそも「船長」だと思わない方がいいかな?

船長はピースボートだったら【ピースボートという国】国王だと思ってください。笑

ちなみに警察権もあるので「船内」でなにかやらかしたら終わりw

また、船長からの許可が出たとしてもドローン飛行に際して制約はたくさんあります。

 

船長の許可

下記はその一部ですし、船会社(船長)と事前の取り決めであり
私の場合のルールなので参考までに。

——————————————————————————————
ブリッジ上・・・操船に支障がでるため禁止
通信機器上・・・高価な機材なので、万が一に備え禁止
その他船上・・・乗客にケガを負わせる場合があるので禁止

船上でのドローン離着陸場所は指定された場所のみ。
船上でのドローン離着陸時間は事前申請に基づく。
ドローンを船から20m以内に近づけない事
——————————————————————————————

 

俺の場合は離発着は最後方。

離陸したらすぐ船から離すこと。

前方には回り込んではいけない(というか後方からしか撮影できない)

 

 

 

 

港湾施設内

 

原則NG

港湾施設内は船長の監督責任なので事前に港湾施設からの許可がでた場合のみOK。

 

私が撮った神戸港での空撮みたいに港湾施設から許可がおりることもあります。
これは私が個人的に許可を取得したわけではなくピースボートの事務局が交渉に当たってくれたので撮影することが出来ました。
なかなか個人ではきびしいんじゃないかなぁ

 

港湾施設外

 

要するに陸。

これは完全に自己責任。

各国のルールに則らなければならないので調べる必要あり。

近々、私が分かっている範囲内で書きます。

 

 

以上がドローンを船上から飛行させる際の注意点です。

随時変更する部分もあるので自己責任でお願いします。

 

 

さて。

ここまでは俺らしくないブログだったけど。

ここからは許可が出た際の「ドローンの操縦に関して」を書きます♪

 

船上でのドローンの操縦方法

先に伝えておかなければいけないのは

ハッキリいってメチャクチャ難しいということ。

アドバイスとしては「やらない方がいい」です笑

 

「くじらを真上から撮りたい」

と今年の2月に沖縄に行って、船の上から飛ばしたりしてたので経験があったんだけど。
全然別物です。

 

ピースボートのCMみたいな空撮をみると、

ゆっくり進んでる船をゆっくり撮ってるように見えるんだけどね。
実は死ぬほど難しかったし、もう一回これを撮れと言われても無理かもしれない。

神が降りてきたんだと思われます。

なのでここからは、それでも飛ばしたいクレイジーな方向けに書きます。笑

 

俺の感覚的な部分とか推測の部分も多いので参考にするならばしつこいようですが自己責任でお願いしますね。

 

それとこれは基本的な操縦方法が分かっている人向けに書いているので初心者向けの操縦方法はググってみてくださいw

 

 

離陸

 

離陸について。

ドローンにはGPSがついていて自分の位置が分かるので
離陸時は通常、前後左右に動かずそのまま上昇するわけですよね?

ただ、船(地面)は動いているわけです。

また、大きい船に乗っていると優雅にゆったり航行しているように見えていますが
目で見てる感覚よりスピードが出ています

だからいつもどおりに離陸させた場合、地面は動いてる訳だから
離陸地点より後方にあるものは近付いてくるわけです。

だから柵などがある場合は柵が近付いてきます。

なのでハンドリリース。
柵などよりも高い位置でリリースして離陸するしか方法がありません。

間違えても地面から離陸させないようにしてください。
こうなります。苦笑

 

 

着陸

 

着陸について。

これがメチャクチャ難しい。

まずはこれをみてください。

速度を合わせて、高さを合わせて、足をキャッチするだけなんだけども。

何故難しいのか?というと

 

①速度が合わない。

 

通常のP(Positioning)モードで船に追いつかない場合があります。

で、S(Sport)モードにしなくちゃいけないんだけどこれは慣れてないと正確な操作は難しい。

 

②数多くの障害物

 

上の動画だとちょっと分かりづらいんだけど、俺の後方にはギャラリーが結構いるわけ。

「乗客がいるところにはドローンは飛ばせない」

というルールだからちょっとレバーを倒しすぎちゃうとそっちに行ってまう。

 

さらにいうとキャッチできるスペースが広い訳じゃないし
(船に乗ってた人だったら分かると思うけど)ロープがはってあったりするからそこにひっかけないようにしなければいけない。

柵があるんだけどそこにもひっかけちゃいけないから少しずつ高度を下げて調整していくしかない。

伝わりにくいけど、俺も言うほどうまくもないから本当に難しかった。

 

 

③センサー

このセンサー系に関してが一番大変。

俺が何故機体をグルグルまわしたり

「ピピピピピ」

とセンサーが音出してたりしてたのか説明します。

俺が身をもって体験した事なので飛行させる人はいいノウハウになると思います。

 

 

(A)前方センサー

 

うまく高度を調整して自分に近付けた時、前方障害物センサーが働くのでこれはオフにしなければならない。
※4PROの場合は全方向についてるので全部オフにすること。

上の動画の時はまだそれに気付いていなくて、PROではなかったのでグルグル機体を回しながらセンサーが働かないところを探していた。

 

 

(B)下方ビジョンセンサー

 

これが驚きなんだけど。

下方センサーというのは下の地面をみて水平を保つ働きをしている。

だから海の上で飛ばす場合

「波」を感知してしまって水平が分からなくなってしまい傾いてしまう事があるのでこれをオフにしなければならない。

 

じゃあ、両方のセンサーを初めからオフっとけばいんじゃね?

って事になるんだけど。

これがそうはいかない。

 

離陸するとき、障害物に当たると怖いから障害物センサーはオンにしておかなければならない。

 

また、下方ビジョンセンサーは離陸の時にはとてもよく働く。

地面を見てる訳でそこが船の床だから離陸の時はしっかりついてくるの。

これをオフにすると離陸時、機体が傾きすぎて墜落しそうで怖い。

 

よって離陸時にはすべてのセンサーをオン
撮影中、船に近付く場合は障害物センサーはオン、下方ビジョンセンサーはオフ
着陸時はすべてのセンサーをオフにしなければいけない。

 

 

この操作に慣れていなくてプロポ(リモコン)をみながらあたふたしていたら
相棒のドローンは船の移動分離れて行ってしまう。

 

ちなみに。

セーヌ川の事故の時は床から離陸してぶつかったんだけど
下方センサーはオンにしていたのに何故か働かなかった。

オンにして一度床から試しに離陸した時は離陸出来たからこの時もそうしようと思ってやったら
センサーが働かなくて死亡。

 

自動帰還センサー

 

ドローンはとっても優秀で。

残バッテリーと距離を計算して

「そろそろ帰還させないとバッテリーが足りなくなりますよ?」

と、自動的に帰還させる機能がついている。

 

普段はこの機能にとっても助けられるんだけど船の上では別。

例えば5分飛行させて船を追いかけながら撮影してたとしたら?

 

船はスタート地点からの距離を計算して

「そろそろ戻らないとやばいっすよ?」

と警告を鳴らし気付けばスタート地点に向かって飛んで行ってしまう。

 

操縦中、いきなり船から遠ざかるから

この事態に脳みそが理解できなくてあたふたしてしまう。

 

気付いてその自動帰還オフにした時にはだいぶ船から遠ざかっていて。
そもそもバッテリーもないし
スポーツモードで追いかけると一気にバッテリーが減ってしまうから墜落の可能性すらでてくる。

だって追いついたってすぐキャッチできるとは限らないし。

だから警告音がなったら、そろそろ帰還させようという気持ちを持ちながら

「オフ」
を押さなければならない。

この作業は本当に死にそうになる。

あまりドローン触ったことない人からすると意味分からないと思うけど本当に大変だった。

 

もし自動着陸モードになったら?

 

 

これは経験がない人はあたふたすると思うんだけど。

どんどん下降していくから上昇レバーを押しながら前進レバーを倒さなければならない。

こんなことにはならないように普段の感覚より早めに帰還させることをオススメします。

 

 

ドローン選び。

 

俺はDJI社しか使ってないしインスパイアいじるほどでもないので
PHANTOM4(PRO)の1択。

最近はマビックが流行ってるけどあれで飛ばしたらキャッチなんか絶対できない。
どっかにぶつけて着陸するしか方法がないからアウト。

※PROのがスピードはちょっと速い。

 

必要なもの

①Phantom4/3/2/1リモコン用ショルダーストラップ・ネックストラップ

 

いつもみたいにプロポ持ちながらやってたら着陸できないから絶対必要。

※アフィリエイトじゃないですw

 

 

 

さて。これを読んでくれた方は

「すっごい大変そうじゃないか!」

と思うと思うんだけど。

 

ドローンてこんな大変なものじゃないですw

もっと簡単で楽しいもんですw

お願いだからピースボートの事は嫌いになってもドローンの事は嫌いにならないでください。

 

 

他にも色々あったと思うから思い出したら追記しますね~♪

これでも「やる」って人は頑張ってくださいね!

俺がいうのもあれなんだけど「ルールと安全を守って」。

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